林:でも、やりたい音楽はブラックミュージック。
KOHEY:ブルースとか、リズム&ブルースはもちろん好きで、B.B.King、Freddy
King、Albert King、Albert Collinsとか、大好きなブルースマンはたくさんいたんだけど、スライダーズでやることっていうのはそれはおいといてという感じで。なぜかっていうと、そこにはハリーの歌があったから。ハリーが作ってくる曲があったから。
それを、自分たちも一緒に歌うんだっていうつもりでね、やっぱり演奏するのがバンドなんだと思っていたし。
始めてオリジナルになろうと、し出したっていうのかな、自分は自分で、スライダーズの歌の世界を自分なりにやるんだっていうかね。それまでは、Albertみたいに弾きたいとか。
そういう感じだったんですけど。
林:スライダーズでもブルースっぽい物っていうか、ブルースやってるじゃない?
KOHEY:もちろん
林:あれは公平からの提案で?
KOHEY:いや、やっぱり、特に初期のスライダーズっていうのは、ハリーがハリーのビジョンっていうものが。
こんな形でロックンロールをやっていきたいっていうのがあったから。
一生懸命ついていったって感じですよ。
林:なるほどね。その、スライダーズが随分長くやって、ラストライブを最後にやって、今度、リキッドのマンスリーの未公開ライブが出るんだけど。
しばらく一年以上経って、振り返って改めて観た時にどんな感じ?
KOHEY:実はね、ラストライブの作品は僕、まだ観れてないんですよ。
林:えっ!観てないの?
KOHEY:まだ、観れないんですよ。で、その、いつか観るんだろうとは思ってるんだけど。まだ観れないんですよ。
林:なんで?
KOHEY:うーん。まだ観たくないんですよね。
林:ふーん。それはなんか自分の中で終わらせたくないっていう?
KOHEY:ものすごく複雑な気持ちでやってたライブだからね。
まー、トータルでね、音の仕上がり、映像・ジャケットを含めてどういう物になったのかっていうのを。
観れないでいるんですよね。
リキッドのは観ましたよ。繋いだの。もちろん、チェックも含めてね。
林:ラストライブを見てないっていう事でいうと、その時、ドキュメンタリーで一日メンバーを追いかけさせてもらったんだけど、公平の印象的な言葉がね、楽屋からリハーサルに行く時にね、「早くやろうよ!リハーサルいいんじゃない?もう。」っていう、なんかさ、その一言がね、なんか気持ちを表してるのかな〜みたいなね。
いつ観れるんだろうね。
KOHEY:いつ観れるんだろう。
林:へーそれは以外だったなー。じゃあ、まーそのラストライブは観てないにしても、久々にリキッドの映像を観て、どんな感じでした?冷静に見れた?
KOHEY:うん。新宿での、地元でのライブっていう事で、すごくバンドもリラックスしてたと思うんですよ。
そうだねー、後は、毎回毎回、今までやってきたスライダーズのナンバーを少しでも新しい形にして、やりたいっていう目標もあったしね。のびのびやってたんじゃないんですか。
林:俺も再編集したりして見てるとね、もう俺の中では公平の横にハリーがいるっていうのが、あーいるんだ。っていう感じのさ、なんかさ、今や違和感になっちゃってる部分があってさ。
公平のアポロのステージとか見させてもったりすると、もう、それなんだよね今はね。
一年しか経ってないんだけど、なんか。
KOHEY:そうだねー。
林:なんか、違和感を感じてて、ハリーはハリーでやってるじゃん。
KOHEY:うん。
林:だから、いいバンドだったなーって改めて思って。
>>>後編へ続く
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