このインタビューは新作ビデオ「STAGE FRIGHT」のインタビュー収録の後に行われました。
収録が行われた軽井沢万平ホテルは、ジョン・レノンが日本に来た時に常宿として利用されていたお気に入りのホテルです。
今回のインタビューはそのいつも利用されていた部屋で収録させてもらいました。
2001.5.31 軽井沢万平ホテルにて
映画の話をしようと思うんですが。
仲井戸“CHABO”麗市(以下CHABO):俺は映画マニアとかそんな次元じゃないから、ゴダールの映画を見続けてどうのこうのとかじゃないけど。そりゃたくさんあるよ、好きな映画。
一時(スタンリー)キューブリックはたくさん観たしとか、ジャーミッシュとかも好きなのね。
監督で見るとかいうタイプではなくて、おもしろそうなタイトルとかに惹かれて、あと役者さんもあるかな、それで無作為に見るっていうタイプ。
そのくらいの映画ファンだけど。
林:その映画に影響されて出来ちゃった曲とかありますか?
CHABO:具体的に覚えてないけど、それはあるはず。
会話の中のワンフレーズが凄く印象に残ってそれをメモしたり、或いは景色とかいいなっていう映像から。それはたくさんあるんじゃないかな、むしろ。
林:あの具体的に言うと?前ちらっ言ってたんですけど「8月の濡れた砂」にとか。
CHABO:おおー。えーと歌で言うとあれだね、石川セリさんだね
林:ええ。そこから影響されたんじゃないですか?って聞いたことがあったと思うんですけど。
CHABO:うん。日本映画は見てないんだけど、あの曲は好きだった、イメージとして。ただ自分が今唄えっていわれても唄えない。
でも例えば日活とか昭和何十年代か頃の映画のイメージとか好きな時期ってあったよ。
林:すみません、僕名前忘れちゃったんですけど、CHABOさんの曲で、、、。
CHABO:俺の曲ね?あれじゃない?「ワンナイトブルース」。
林:そうそう、そうです。
CHABO:8月の〜(唄い出すCHABOさん)。たまたま8月も同じだしね。あれは元々あった俺の題材やフレーズも8月だったんだけど、まさにそう。
林:そうですよね。
CHABO:例えばそれはね、加山雄三さんや桑田くんやTUBE、そういったフィーリングの湘南じゃない湘南っていうのが俺の中にあるのね。石川セリさんのあの唄も湘南かどうかはわからないけど、俺が海を表現するとああいうタッチになっちゃうっていう、そういう曲。
好き嫌いではなくてね、加山さんやサザン好きだし。
林:それは少なからず映画に影響されて?
CHABO:その一本の映画だけじゃないと思うけど、日本の昭和の時代の、あの日活タッチの映画は好き。本も好きなの。
昭和の東京の景色の本がいくつかあるんだよね。サラリーマンの主人公の小説とか映画も観てた。
東宝の映画ってちょっとモダンで坊ちゃん系の、勿論加山雄三さんの若大将シリーズおもしろかったけど、その対極にあるようなダークなのも好きだった。
林:日活系の。
CHABO:そう。ちょっといかれてるんだよね、浜田光夫や裕次郎さん筆頭にね。
林:今でも映画とか観に行きます?
CHABO:うん、行ける時行くよ。もちろん今はビデオを借りてきて見ることもあるけど。映画館で観たいっていう時もあるから。まぁ、たまにだけど。
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